琴風のがぶり寄りに残る大関時代の土俵記憶
2026/10/08
琴風のがぶり寄りに残る大関時代の土俵記憶
大相撲の千秋楽や大ノ里の取組に関心が集まると、過去の名力士にも目が向きます。琴風豪規は、その中でも「がぶり寄り」の迫力で語られる大関です。力任せに見えて、実は腰の位置、まわしの取り方、相手を休ませない運びに技術が詰まっています。
目次
- 琴風豪規という力士の輪郭
- がぶり寄りが強く見えた理由
- 琴風を知ると相撲観戦が立体的になる
1. 琴風豪規という力士の輪郭
琴風豪規は、佐渡ヶ嶽部屋に所属した元大関です。幕内優勝を経験し、豪快な取り口で人気を集めました。四股名の「琴」は、同部屋ゆかりの力士に受け継がれる文字として知られています。
琴風の魅力は、ただ強かったことだけではありません。前に出る気持ちが土俵上で分かりやすく伝わる力士でした。押す、寄る、耐える。その動きがはっきりしているため、相撲に詳しくない人でも勝負の流れを追いやすいですね。
2. がぶり寄りが強く見えた理由
琴風といえば、腹をぶつけるように相手を土俵際へ運ぶ「がぶり寄り」です。胸を合わせ、腰を落とし、細かく前へ出る動きが特徴です。見た目は豪快ですが、上体だけで押すと簡単に崩されます。
強さの土台は、下半身にありました。相手のまわしを取った後、足を止めずに圧力をかけ続けます。ここで相手が一歩でも後ろに下がると、琴風の形になります。逆に、横へ逃げられると危ない。だからこそ、正面から逃がさない密着のうまさが際立ちました。
今の相撲でも、前に出る力士は多くいます。ただ、琴風のがぶり寄りは「相手を押す」というより、「相手の逃げ場を消す」相撲でした。
3. 琴風を知ると相撲観戦が立体的になる
琴風を知ってから相撲を見ると、立ち合い直後の一歩が気になってきます。まわしを取れたのか。腰は高くないか。相手の体を正面で受け止められているか。勝敗だけでなく、勝負が決まる前の小さな攻防が見えてきます。
引退後の琴風は、親方として後進の育成にも携わりました。力士としての記憶だけでなく、土俵を支える側の歩みも含めて、大相撲の厚みを感じさせる存在です。
琴風の相撲は、派手な決まり手だけでなく、前へ出続ける姿勢そのものに魅力があります。今の取組を見るときも、土俵際までの運びに注目すると、相撲の面白さが少し深くなります。
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